
竹富島で発見された
絶滅危惧種のチカヌマエビ
(写真提供:藤田喜久さん)
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琉球列島の洞穴地下水域に生息している甲殻類(エビ・カニ類)の研究を行っている、琉球大学・非常勤講師の藤田喜久さん(35)は、(有)海遊の吉田稔さん(52)と共同で、10月上旬に竹富島の洞穴井戸を調査し、環境省版のレッドデータブックにおいて絶滅危惧II類(VU)に、沖縄県版では絶滅危惧IB類に指定されている「チカヌマエビ」を発見した。
チカヌマエビは、地下水域に生息する地下水域に生息する、体長1,5センチ程度の小型のヌマエビ類で、ヌマエビ科チカヌマエビ属に属している。地下水域に生息しているため、眼は退化傾向を示している。国内では沖縄島、宮古島、伊良部島、多良間島、鳩間島からのみ記録されている希少種で、特殊な環境に生息していることもあり、繁殖や幼生等の生活史について詳しいことはほとんど分かっていない。
竹富島では、1カ所の洞穴井戸においてチカヌマエビの生息が確認されたが、これが竹富島からの初めての記録となる。また、ごく狭い湧水部で数百匹ものチカヌマエビが確認された。藤田さんの研究では、同様の例が多良間島や宮古島でも観察されているというが、「これまでチカヌマエビの生息が確認されている島でもっとも個体数が多いだろう」としている。
竹富島の洞穴井戸の一部は、竹富町の文化財に指定されているため、竹富町文化財保護条例第14条に基づいて、史跡名勝天然記念物現状変更等申請を行った後に調査を実施した。また、竹富島公民館(まちなみ館)館長の宇根氏に事前に連絡をとって、調査の許可を得た。
藤田さんは「今後、竹富島での追加調査を行うとともに、竹富町の他の島々でも調査を行いたいと考えている。洞穴湧水は、島の人々にとってとても大切なものなので、同意を得た上で調査を行いたい」と話している。
また、採集したエビを見てもらうことによって、洞穴井戸が人だけでなく、エビ類などにとってもの重要であることを理解してもらうことに繋がり、研究成果を地域に還元することにもなった。今後、竹富町の他の島々で調査を行う際にも、島の人々に協力していただければ幸い」と期待している。 |
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